スミながらです。都会に住んでいて、今まで行ったことがないとすると、離島の生活ってどんなのかって気になることありませんか。旅慣れした人であれば、次の休みにちょっと行ってみるか、で旅行に出かけれるものの、たいていはそんな身軽に行動なんてできないはずです。
でも、離島に行くまではできないけど実態を知りたい、と思う方のために、離島生活の実態をご紹介します。離島のイメージと実際がどう違うのかを知ると、へーなるほどと思っていただけるはずです。
喜界島に移住して半年、この島の人の感覚もいくらか分かってきました。そして、特に感じるのが、離島のイメージ通りだった、というよりも、イメージと実際が違うんだということのほうが多かったことです。まずそのいくつかをご紹介し、そのあと、でもやっぱりイメージと変わらなかった、という点を紹介します。
イメージとは違った離島ー喜界島
そもそも、この情報社会に「イメージ」と「実際」が違うということが起きるのか
7000人という人しか済まない離島に下見に来た目的は、もちろんメインは家を探すことでした。
しかし別の使命が。
ほんとに生活できる島なのか。
島の情報が検索できない
先回のブログでも書きましたが、なんせネット情報がない。(なんでそんなとこに住むことになったの、という声があちこちから聞こえてきそうですが、その点はまた話すとして。)
離島は離島でも、沖縄の離島ならある程度情報があるのかもしれません。宮古、石垣とかでなくても、久米島とか波照間、与那国なんかでも結構情報が出ます。
ただ、僕がそうでしたが、奄美周辺に関してはノータッチでした。沖縄に行けば南国を思いっきり味わえるのに、あえてその手前に行かなくても、という感覚がどうしてもあって。
その感覚は僕だけではないのかもしれません。奄美諸島の奄美大島については色々それでも情報が出るものの、その離島となると、人が住んでるの?というのは言い過ぎにしても、何があるのかはもちろん生活に必要な情報はほとんどネットで手に入れることができません。
あくまで他に比べて、ということですが。
でも、観光が主要な収入源の一つになっていない島はどこもこんな感じなのかもしれません。
島の人じゃないと住んじゃいかんの?
実際、この島に住むようになって、いろんな人に会って「島に引っ越してきた」と言うと、ほぼ聞かれるのが「島の人?」と言う質問です。要するに、一回島を出て戻ってきたの?という質問で、言ってみれば引越しのほとんどがそういうUターン組だということです。で、「じゃない」というと次に聞かれるのが、「奥さんが島の人?」です。
ホントに、単に、喜界島に住みたいと思って住んでいる人が少ない、ほぼいない、ということなんでしょうね。そういう人いないわけじゃないですけどね。
ガラパゴス島
いくらか回りくどくなりましたが、まとめると、この喜界島という島は、ほぼ島で生まれた人から成り立っている・・・引っ越してくるとしても島がらみの人、それ以外は公務員と自衛隊職員、観光客はわずかのいわゆる「ガラパゴス島」だということです。
観光がある程度発展していれば情報はいろいろおりてきます。でも、奄美大島が注目されてきたのも最近ですし、奄美諸島の中でも最も観光地化されていない喜界島はなおさら情報が少ないというわけです。
公開する必要もありませんから。基本的に島で生活できてますし、素朴な生活が気に入っているのか、観光客が来たらとっても嬉しいという感じでもありません。
もちろん気の優しい人ばかりですが。
媚びない島
ちょっと感じの悪い言い方をすれば、喜界島には観光客来てくれてありがとうと言う「コビ」を売るような文化は皆無です。マンゴージュース店とかないですから!しまんちゅTシャツ無いですから!洒落た店無いわけではないがほぼ無いですから!(歯切れが悪くなりました)
という、すべて個人的か短い期間の観察に基づいたコメントですが、でも、調べども調べども無い情報に妄想を膨らませた結果、実際とのギャップが生じていたんだと思います。
感じたギャップのいくつか紹介します。
1 意外と普通に生活できる島
これは先回の「どうしたらブログを長く続けれるか」である程度書きました。
もちろん、海が近く、毎日海の色を見るときに「ここは島だ」と感じないわけではありません。しかし、それ以外は普通に生活できています。
町営住宅に入っていますが、東京の都営住宅よりも快適なところに入ることができました。2階建て3LDKです。
結構おいしい居酒屋もあるんですよね。行かないですけどスナックとかも。
なので、結論から言うと、普通に生活している分には、ひもじさを感じることなくふつ~に生活できています。言ってしまえば東京の時とそんな変わらないです。(個人差が出るでしょうけど)
2 テレビが普通に見れる
離島に来たということを忘れてしまうのはなぜか、と考えたときにどうしてもまず上げざるを得ないのが、テレビの存在です。普通に見れます。
イメージでは、「島にテレビってあるの?」ぐらいでしたが、ほぼみんなの家にあります。別にその賛否はここでとやかく言わないですが、家のリビングでソファに座ってテレビを見てると、ここが東京なのか離島なのかを忘れていることがある、と言っても過言ではありません。(別にそこまでボケてはないので本気の忘れではないですが。)
こんな鹿児島の果ての離島の人たちが、東京の下町なり、おしゃれなお店の食事のレポを見てるなんて、なんか持ってたイメージとは違ってきますよね。ほんとテレビを見てるときには、離島に来たんだという感覚を失ってしまいますね。
3 ネットがつながる
これはこれでまた大きいです。
光回線
また詳しくは別に書こうと思っていますが、もちろん都会と同じように何でも、というわけではありませんが、まず光回線が走っています。
でも通って五年くらいらしいので、昔は大変だったかと思います。五年以上前に僕が島に来ていたら、ほんとに離島気分を味わえたかもです。
病院とか役場とか図書館とか、無料Wi-Fiがきていたりします。
WiMAX2は今のところあんま使えない
僕は光は使っていませんが。ポッケットWi-FiのWIMAX2も繋がります。
ただ、南の人口が多いほうだけで、しかもどこもかしこも繋がる感じではありません。要注意です。
どんなときもWIFIが素晴らしい
LTEについては主要キャリアの回線は繋がります。最近「どんな時もWifi」を使い始めました。主要キャリアの回線のうち繋がりやすいのを選んで繋ぐ方式みたいです。無制限です。今のところ、素晴らしいです。どこでも繋がります。
実は以前WIMAX2を使っていましたが、外に持って行っても繋がらないので、もう家に固定でした。持ち運びの意味なかったです。でも「どんなときも」は実際どこに行っても使えるし、計ってみると、なんとワイマックスよりスピードが出てました。超快適です。
ただ、最近(2020/2/21〜)割と大規模な通信障害がおきました。超低速になるというものです。しかし、すぐに対策が取られ改善しました。ちょっと不安がありますね。
本当に信頼できるかは、まだ今後を見る必要があると思います。
4 アマゾンプライムやメルカリが使える!宅急便も普通に使える。
これも大きいですね。
アマゾンプライムのすごさ
アマゾンプライムを長いこと使っていましたが、「離島だとどうなんだろう?いや多分使えないだろうな…」と思って引っ越してきました。だって、船で11時間も鹿児島からかかる離島ですよ。どんだけ送料かかるんだ、と思うじゃないですか。「離島は別です」に違いない、と。
違うんです。使えました!
誰でも本当か調べることができます。届け先の住所を離島に設定するんです。それで、商品を表示すると、送料といつ到着するかが出てきます。
プライム商品は、たいてい送料かからないって出てきます。全部が全部ではないですけど。
ただ、それでも一番最初の商品が届くまで信用してなかったですけどね。
楽天は使えない
これが楽天とかはてんでダメですね。
取り合えず、楽天で商品表示すると、「できるかもですがもしかしたらできないかもです‥」っていうような優柔不断な期待を起こさせる表示が出てきます。
で、注文してみると、できない場合あとから「やっぱこんだけ送料かかります。よければ返信してください。」ってのがメールで来るんです。
「どんだけアナログ?」加えて、「送料たかっ!」いくら商品が多くて、安いものがあっても、2000円の商品が送料1500円とかだとあり得ないですよね。
楽天が送料を改変するということに一騒動が起きていますが、僕としては何ともコメントしにくい立場です。嬉しいんですが、そもそも成り立つのか不安です。
アマゾンプライムも、ほんとに助かるんですが、この送料無料がほんとに今後も続くのかに関しては一抹の不安はぬぐえません。でも、これによって、物がほんとに売ってないことが多い離島生活が全然不自由でなくなっているのも事実。
こういう日本の流通のシステムのすばらしさには、離島に行ってから気づかされましたね。
5 スーパーがある
「ふくり」すごくない?
感動しました。
昨年4月末、最初の喜界島下見に降り立った夜。何があるんだろう、サトウキビ畑しかないんだろうか、という偏見と誤解に満たされていた僕が最初に寄ったのが、夜10時にスーパー「ふくり」でした。
びっくりしましたねぇ。夜10時ですよ。普通に東京と同じようなスーパーが営業してるんですよ。
聞くと11時まで営業しているという。板橋区に住んでた時のイオンやダイエーも夜9時とか10時までだったのに!
Aコープもあります。この二店では、基本的なものは売ってます。ほかにも意外とホームセンター的な店もあって、生きていくには十分なものがあります!
6 ちゃんと郵便局、銀行がある
今となっては失礼な話ですが、お金が下ろせるのかと本気で思っていました。
多分、離島に対して、「下ろせない」とは思ってないけど「そういえばよく知らない」という人は多いと思います。
普通に下せます!ATMもあります!また詳しく話します!
7 思ったよりはるかに都会慣れしている
離島=田舎感覚の人、と決めてしまうのは大きな勘違いです。
ここにきて、いろんな人の話を聞いてみてよく分かりました。みんな、「東京から引っ越してきたんです」と言ってもあんまびっくりしないんですよね。
一つの理由が、都会経験者が多いということが大きいように思います。この島の人のほとんどは、一回東京や大阪なんかの都会生活を経験している、らしいんですよね。
喜界島には、現在、小学校二つ、中学校と高校が一つづつあります。高校出たら、ほぼ100%島を出てしまうらしいです。もう、昔からそうみたいで、年配の人もたいてい都会で生活してるから別に東京と言っても驚かないんですね。
浜松の人で東京行く人なんかそんないないでしょうから、静岡人よりよっぽど都会慣れしているのかもしれません。意外でした。
8 温かい人々
東京から来たのでたぶん余計にそう思います。
子供が挨拶していきます。悪い人はいないです。
下見に来た時にレンタカーを借りました。ただ、到着が夜の九時過ぎだったんです。レンタカー屋さんはもう閉じてます。でもレンタカー内とどうしようもありません。おっちゃんが電話で「じゃあ、鍵うえんとこに挟んどいて、車は港に置いとくから」「お金は島にいる間に事務所によって」
帰るときに空港近くの事務所にいなかったので電話したら「鍵つけたままで置いといて」
まあちゃんとガソリン満タンにしときましたけど。
いろいろ考えたら納得ですけど。島で盗んでもどっこも逃げれないので、たぶん車の盗難なんていまだかつて起きたことがないんでしょうね。この点に関しては、50年前の日本を感じましたね。
9 よく働く人々
島の人は怠け者って、誰が行ったんでしょう。なんかそういう噂聞きますけど、今まで見てきたり、今の職場の従業員なんかは、めっちゃまじめに働きますよ。感心しました。
でも、すべての人知らないので結論付けれないですけど。
離島だということを実感する時
1 船がけっこう来ない
キチンと同じ料金で郵便や宅急便(ヤマト)を利用できたり、その点では、たぶんどっか国とか県の補助金なり何かがだいぶかかわったいるんでしょうけれども、ほんと助かっています。
それでもどうにもならないのが船です。とりあえず週休二日です。喜界島で言うと日曜日と月曜日は船が来ません。ですので、土曜日にまとめ買いする人が結構いますね。
で、結構この週5の船も欠航するんですよね。夏に台風で欠航します。台風は仕方ないかな、と思ってたら、冬、海が荒れることが結構あって、「今日欠航みたいよ」っていう会話が結構な回数あります。
もうこれは受け入れるしかないですね。
2 知り合い率が半端なく多い→個人情報だだ漏れ
7000人という人しかいない、ということもあるんですが、娯楽施設が少ない、ということも影響してるのか、うわさ好きなところがあると思います。
なので、「〇〇さんてどういう人?」とか聞くと平気で離婚歴なんかまで話してきますから。だから、僕たちに関してもいろいろ言われてるだろうな、ということは覚悟しています。それほど気にならないですが。
結論
離島の人たちがどんな生活をしているんだろうかと、不安を胸に喜界島に来たのが半年前。不安を感じたことの多くが都市伝説的なレベルの間違いでした。多くは間違いで良かった間違いでした。
別にこの島の人たち、自分がどう思われるか、とか自分たちの島にぜひとも来てほしいと思ってないんですよね。欲がない。島の人のそんな無欲が生んでいる、多くの人の離島への勝手な先入観なんでしょうね。
でも、実際にこんな、昔ながらの島に来たいと思う人、都会の生活から逃れて島を経験してみたいという人は多いはずです。そんな方たちの参考になれば幸いです。
コメント
離島生活どうですか?ってこの記事で凄く伝わってきました。
やっぱりいろいろとお忙しいですかねー。また次の記事も待っています!
読んでくださってありがとうございます。
頑張ります。